今日は四日市から出発し桑名宿、宮宿、鳴海宿、池鯉鮒宿と走り、次の宿駅である岡崎宿を目指す。はたして明るいうちに岡崎に到着できるのか。そして今日はどこに泊まるのか。まったく計画なしでさあどうしよう。
夏の夕方、虫取り兄弟、お父さんは大変だ。
栄安寺の雲竜の松。樹齢推定350年、この松は高さ1.5mのところから北西、南、東の3方向に分かれて横にも日、樹形が雲を得て天に昇ろうとする竜を連想させることから呼ばれている。なるほど見事な松だ。
岡崎宿
上段:今昔マップon the web 明治23年測図 明治26年発行地形図 下段:Google Map 2017
天保14年(1843年)の東海道宿村大概帳によると、岡崎宿は本陣3軒、脇本陣3軒、旅籠屋112件、家屋1,565軒を数え、東海道の旅籠数では第三位の規模だった。街道は岡崎城の北側を折れ曲がって通過し「岡崎城下二十七曲り」とよばれている。江戸日本橋まで、あと80里23町45間。
だんだん暗くなってきた。時刻は18時45分。
岡崎 矢矧之橋
歌川広重 東海道五拾三次 岡崎 矢矧之橋 保永堂版
岡崎宿は岡崎城の城下町。この城は徳川家康の生誕地であったため幕府の要職を務める譜代大名が配されていた。岡崎城下で当時全国的に有名だったのは、矢矧川に架かる矢矧橋。当時日本最長として知られ橋の長さは通称208間(約370m)といわれていた。広重の画は橋の西のたもとから川の東岸に向かって望み岡崎城の天守閣や櫓を林立させている。
日が暮れて闇夜に塗り換わりつつある矢作川。矢作橋には車のヘッドライトが流れている。岡崎城はマンションやビルの間に小さく見える?
旧東海道は日が暮れると暗くて走りにくい。暗闇に浮かぶ岡崎城。手ブレ。
今日は岡崎でストップ。全身汗だく、足腰へとへと。とにかく風呂に入りたい。銭湯を検索すると、岡崎城近くに龍城温泉という銭湯がヒットした。行ってみると潰れていた。大ショック。
それと今日の宿をどうするか。予定なし行き当たりばったりを楽しみたくて予約や下調べは一切行っていない。そもそも岡崎まで進んできたのも行き当たりばったり。岡崎市内にはビジネスホテルや旅館もある。通りがかりにラブホがあった。「やんちゃ貴族大使館」フロントまで行ってみたが虚しいのでやめた。宿泊はとにかく安くあげることが大事。
やんちゃ貴族大使館近くで蚊に噛まれながらスマホで検索、これからの作戦を考える。①汗だくTシャツでメシを食えるところ。②風呂に入れるところ。③格安で横になって寝られるところ。この三つを極力少ない移動距離で行いたい。
汗だくTシャツで気兼ねなくメシを食えるところといえばやっぱり牛丼屋。吉野家岡崎南店はここから5kmほど。なか卯も似たような場所にある。おお、すき家は500mほどのところにあるじゃないか。ひとまず、すき家上六名店に行く。牛丼並盛りシジミ味噌汁セットでエネルギーチャージ。
風呂はすき家から1.5kmほどのところにあるスーパー銭湯葵湯。24時までしか営業していないが、とにかく風呂に入りたい。
スーパー銭湯葵湯、20時到着。けっこうな人で賑わっている。入浴料730円也。
露天風呂やらヒノキ風呂やら壺湯やらある。アワ風呂のジェット水流でふとももやらをマッサージ。いつもはカラスの行水だが疲れを癒すためじっくり入る。露天風呂エリアにはテレビがあり桟敷で素っ裸のまま爆睡してしまった。何だかんだで24時の閉店まで居座った。
夜中の24時に営業終了のアナウンスとともに追い出される。今夜は熱帯夜、さっぱりしてクーラーで冷えた体に再び汗がにじんでくる。朝まで横になれる場所といえばカラオケボックスかネットカフェ。カラオケボックスは騒がしいので夜中の岡崎市内を3kmほど自転車を漕ぎ、ネットカフェを目指す。
匠書店ネットカフェ。足を伸ばして寝られる快適空間。パソコンもつけずに速攻で爆睡。しかしクーラー効き過ぎで夜中に寒さで目が覚める。
6時出発の予定だったが、明け方から豪雨のためヤフー天気の雨雲レーダーとにらめっこ。結局9時までごろごろしていた。9時間パック利用で900円也。岡崎でのトータル費用は、メシ500円、風呂730円、寝床900円、しめて2,130円也。安上がりが快感になってきた。
昨夜は闇夜を走ったので、もう一度旧東海道を走り直す。ここは八丁蔵通り。八丁味噌の老舗が軒を並べる。
まるや八丁味噌。八丁味噌とは岡崎城から八町(約870m)離れた八丁村の味噌が名前の由来。
岡崎城下の東海道はクネクネと曲がり27箇所も角がある。
住宅の隙間から岡崎城天守閣が見えた。
板谷橋から城郭に入る。徳川家康が産湯に使った井戸だそう。その名も家康公産湯の井戸。
北側から天守閣を望む。
きれいな郭。
龍城神社を通り南側から天守閣を望む。
岡崎公園。
家康軍団の武将パフォーマンス集団。開演前の練習が始まった。本番はこのあと11時から。1時間も待っていられないのでおいとまする。
岡崎城から乙川沿いを走る。殿橋の向こうは西三河総合庁舎。名鉄東岡崎駅は庁舎の向こう側。繁華街はJR岡崎駅前よりこちらのほうが栄えているようだ。
旧商工会議所。
西の本陣跡。今はミニストップ。今日は雨が降ったせいか昨日ほど暑くない。でもマンゴーパフェ食いてぇ。そういや朝めし食べてない。
大平一里塚。国指定文化財。
旧街道にもバスが走る。狭い道、離合が大変だ。